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藤田弘基写真展 ヒマラヤの24時間
 
会場の所沢市市民ギャラリーで作品を鑑賞する人々

会場の所沢市市民ギャラリーで作品を鑑賞する人々

 
ネパールヒマラヤの大自然をテーマにした写真展
平成27(2015)年9月6日(日)〜12日(土) の7日間、所沢市役所1階にある市民ギャラリーで藤田弘基写真展「ヒマラヤの24時間」が開催され、鑑賞する人々で盛況となりました。会場には刻々と姿を変えるネパールヒマラヤの美しく雄大な自然をテーマにした作品が展示され、訪れた人々を魅了していました。展示は、早朝のヒマラヤ、真昼のヒマラヤ、夕映えのヒマラヤ、ヒマラヤの星夜という4つのパートに分けられ、それぞれに表情を変える高峰ならではの印象的な風景が表現されていました。
 
ヒマラヤの星夜を移りゆく時間とともに表現した作品
(c)Hiroki Fujita
ヒマラヤの星夜を移りゆく時間とともに表現した作品
 
写真家 藤田弘基さんのプロフィール
藤田弘基(1939〜2012)さんは、蒸気機関車、ネパール・チベット・ガンダーラなどの仏教美術、そしてヒマラヤ・カラコルムを中心とした山岳写真(高山植物も含む)という3つのテーマを追求した写真家です。なかでも生涯をかけて撮り続けたのはネパールのヒマラヤとパキスタンのカラコルムでした。少年時代に日本隊のマナスル初登頂(1956年)関連の新聞記事と写真を見て魅了され、カメラマンになって全ヒマラヤを撮影することを誓ったといいます。そして夢を実現するために学生時代は体力づくりと登攀技術を磨くことに専念し、勉強そっちのけで登山に明け暮れたとのことです。
 
1970年から1975年まで蒸気機関車の取材で全国を行脚。その後ネパールヒマラヤへ渡航し、35年もの間、山岳地帯で展開する大自然のドラマを撮影。その意欲的な活動は闘病生活に入る2011年まで続きました。作品はこれまで多くの写真展、写真集で紹介され、各方面から好評を博しています。
 
現在、妻で童話作家の茂市久美子さんの故郷である岩手県宮古市の「宮古市新里生涯学習センター 玄翁館」に藤田弘基写真ホールが常設され、作品をはじめ、生前使っていたカメラや登山用具を展示しています。藤田さんはNHKスペシャル「星明かりの秘境カラコルム―山岳写真家藤田弘基の世界」(2001年放映)などで話題になったこともあり、遠方からも多くのファンが訪れるといいます。
 
ダウラギリ山群の高地に咲くブルーポピーを撮影した作品
(c)Hiroki Fujita
ダウラギリ山群の高地に咲くブルーポピーを撮影した作品
 
藤田弘基さんと所沢の接点
最後に地域情報にふさわしいエピソードとなりますが、藤田弘基さんは幼少時に戦禍を避けるため、生まれ育った新宿から所沢に引っ越してきて、20代後半まで住んでいたとのことです。場所は現在の所沢市有楽町で、荒幡肉店のあたりだったそうです。そんな話を聞くと所沢市民のみなさんは一気に親近感が湧くのではないでしょうか。ユーラシア大陸の山岳地帯で縦横無尽に活躍した偉大な写真家が、かつて所沢で暮らしていたということを心の片隅にしっかり刻んでおきたいと思います。
 
なお所沢ゆかりの写真家ということで、所沢市立所沢図書館には藤田弘基さんの著作が集められており、ほとんどが貸出しも可能になっています。「栄光の蒸気機関車」(ホーチキ出版・1976年)などの初期の作品から、「仏陀の大地」(ぎょうせい・1988年)などの仏教美術作品、「カラコルムヒマラヤ大星夜」(誠文堂新光社・2012年)などの山岳写真など代表的な著作を網羅しているので、興味のある方は閲覧してみてはいかがでしょうか。
 
取材・文・会場写真/イワタハルユキ