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平成26年9月15日(祝)、所澤神明社(ところざわしんめいしゃ/埼玉県所沢市宮本町1-2-4)にて毎年恒例の秋季大祭が執り行われました。当日の天候は曇りでしたが、秋の気配で過ごしやすく、境内では早くも落葉がそよ風に舞う情景も見られました。
所澤神明社の境内で祭典開始を待つ氏子総代
所澤神明社の境内で祭典開始を待つ氏子総代

 
神社本庁の献幣使が御参向する厳粛な祭典

所澤神明社は日本武尊(やまとたける)が東北平定に向かう途上、この地で祈りを捧げたことを起源とする歴史と伝統ある神社です。その品格にふさわしく、秋季大祭には神社本庁から献幣使(けんぺいし)が派遣され、厳かに祭典が斎行されます。今年も9月15日(祝)午前11時から拝殿にて祭典が執り行われ、地元で神社を支える氏子有志も多数参列しました。祭典斎行中の拝殿には厳粛な雰囲気が漂いました。
 
優美な巫女舞い

午後3時からは拝殿で巫女舞いが行われました。奏でられる雅楽の調べに乗り、面をつけた巫女が優美な舞いを披露しました。この日は誰でも拝殿内で鑑賞することができ、多くの人が美しい舞いに感歎の表情を見せていました。
 
間近で見る巫女舞いは優美そのもの
間近で見る巫女舞いは優美そのもの
 
里神楽をたっぷり堪能、夜は幽玄な雰囲気に

所澤神明社の秋季大祭の呼び物といえば、毎年恒例となった竹間沢里神楽(ちくまざわさとかぐら)の上演です。境内にある神楽殿にて午後3時から午後8時まで、30分ほどの休憩をはさみながら、3つの演目が楽しめます。今年の演目は「住吉三神 五人囃子」、「湯気焼」、「八雲神詠(大蛇退治)」でした。
 
里神楽を鑑賞する参拝者のみなさん
里神楽を鑑賞する参拝者のみなさん


住吉三神(すみよしさんしん)

伊邪那岐命(いざなぎのみこと)は、亡き妻である伊邪那美命(いざなみのみこと)を思慕し、黄泉の国に迎えに行ったものの、妻の変わり果てた姿を見て逃げ帰ります。その時、伊邪那美命は「愛しき人よ、貴方がこのようなことをなさるなら、貴方の国の人を毎日千人殺します」と言い、それに伊邪那岐命は「愛しき妻よ、おまえが毎日千人殺すのなら、わたしは毎日千五百人の子どもを作ります」と答えます。そのため、それ以後は国の人口が増え続けたとされます。そして伊邪那岐命が帰った阿波岐原(あわぎはら)の水で身を清めているときに現れたのが住吉三神です。舞台では随神に先導され、住吉三神の上筒男ノ命(うわつつのおのみこと)、中筒男ノ命(なかつつのおのみこと)、底筒男ノ命(そこつつのおのみこと)が舞いを見せます。その後式三番(しきさんばん)が呼ばれ、五人囃子の笛、太鼓、鳴り物に合わせて目出度い「トッパ」という曲が披露されます。「おおさんや、おおさんや、喜びありや、喜びありや、本日の喜びを、他にはやらじと」と詠われて幕となります。
 
住吉三神の華麗な舞い
住吉三神の華麗な舞い
 

湯気焼(ゆぎしょう)

応神天皇とお供の者のユーモラスなやりとりが舞いで表現される演目です。弟の甘見内宿禰(うましうもちのすくね)が悪いことをしていると応神天皇から聞いた建内宿禰(たけのうちのすくね)はお供の者に命じ、釜に湯を沸かします。そして弟に「悪いことをしていないなら、この湯は熱くない」と言い、手を入れるように命じます。弟はごまかして逃げようとしますが、最後はお供の者に両手をつかまれ、湯に手を入れられて逃げて行きます。
 
湯気焼のユーモラスな舞い
湯気焼のユーモラスな舞い
 

八雲神詠(大蛇退治)

姉の天照大神(あまてらすおおかみ)に高天原を追放された須佐之男命(すさのをのみこと)は出雲の鳥髪山にたどりつき、川に1本の箸が流れているのに気づきます。そこで川上に誰か住んでいると思い登って行くと、老夫婦が娘を中にして泣いていました。理由を聞くと「大蛇に7人の娘が呑まれてしまった」とのこと。そこで須佐之男命は老夫婦に策を授けます。老夫婦は酒を用意して大蛇が出てくるのを待ち、現れた大蛇がその酒を飲んで酔いつぶれたところ、須佐之男命が退治しました。神話の中では有名な作品ですが、神楽で観るとまた違った迫力がありました。
 
八雲神詠が上演される頃は日が暮れて幽玄な雰囲気に
八雲神詠が上演される頃は日が暮れて幽玄な雰囲気に
 
 
神事を中心とした本物の「お祭り」を感じた1日

神社やお寺のお祭りというと、参道や境内に食べ物やおもちゃの露店が立ち並び、「にぎやかだけれど騒がしい」、「人が多くて疲れる」という印象があります。しかし所澤神明社の秋季大祭は静かに神様を参拝し、ゆったりと巫女舞いや里神楽を楽しむ、お祭り本来の姿を大切にしているように思えます。
 
振る舞いのテント
振る舞いのテント

宮本町の山車も参加、祭囃子と舞いが行われた
元町本町の山車も参加、祭囃子と舞いが演じられた

拝殿前にある振る舞いのテントも奉賛会女性部の奉仕で、お神酒、かき氷、焼きするめなどが希望者に振る舞われていました。飲食できるものはそれだけですが、参拝者はそれで充分満足しているようです。また、参加した元町本町の山車では、重松流祭囃子や舞いが休憩をはさみながら終日演じられていました。神社や神事、そして境内の緑にとてもいやされた秋の1日でした。
 
(取材・文・写真/イワタハルユキ)